パージ剤 高洗浄タイプ-黒点不良の改善に、射出成形機専用のプラスチック洗浄剤の無償サンプル受付中

ナノダックス

高洗浄パージ剤ecomaru開発秘話

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グラスウール高充填混錬技術開発スタート

「10年以上グラスウール(GW)を樹脂に混錬する研究をしているが成功しない。」「何とかならないか。」

世界有数のフランスGWメーカーから持ち込まれた相談でした。

「この技術は世の中にない。」
「世界一の会社が言うのだから間違いない。」
「それならばやり遂げたい。」


ここから、グラスウール混錬技術の共同開発を開始しました。綿状のガラス繊維を樹脂に混ぜ合わせる事は大変難しく、最初は棒でひたすらオープンベント口から突つき込むというところからスタートしました。ある時に沢山入ったと思い計測してみるとコンテンツ量は7%だけ。簡単にできるのではないかと考えていた技術は完成するまでに7年の歳月を費やし、何度も中断することもありました。

そこから、製品化にはさらに3年間を要し、グラスウール加熱投入装置を開発して製品化の目途が立ちました。この頃にはGWメーカーの状況も変わり、共同開発から当社単独開発となり、熱可塑性樹脂ガラスウール充填技術特許も当社が保有しています。※特許は国内海外13か国で取得
開発秘話1
開発秘話2

この技術は2014年のプラスチック成形加工学会で第1回 技術進歩賞を頂戴しました。

- グラスウール入り素材で何ができるのか -

  1. 強度・剛性の向上
  2. 生産性向上
  3. 収縮・ソリ抑制
  4. ガラスファイバーと比較して、表面平滑性に優れている。
  5. 発泡成形の際の空隙相の変化
  6. 摺動性向上
  7. バリ抑制
技術進歩賞
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プラスチック成形機用洗浄剤【ecomaru】開発

材料として使用していただく。そのためにはグラスウール入り樹脂の存在を知っていただく必要がある。その初手としてユーザー様に身近に使っていただける製品は無いか。そのようなことを考えていた時に、お客様からのこんな一言から始まりました。

「色々なパージ剤を試したが、現場は今でも困っている。」
「ガラスファイバー入りパージ剤はきれいになるが成形機を痛めたり、ガラスの抜け性が悪い。」


今ない新素材でパージ剤の新定番を作りたい。そのような動機から開発につながりました。グラスウールは超微細繊維です。その強みをいかした開発が出来ると考え着手しました。
  1. サンドブラストのように細かい繊維の方がきめ細かく隅々まで汚れを落とす。
  2. 細かく柔らかい繊維なので傷つきを抑制できる。
  3. 細かい繊維は抜け性にも寄与できるはず。
また、当社はNPO法人で環境課題取組を行っています。その背景から、①製造過程で廃棄されるグラスウール端材を使用すれば、実質新品グラスウールを使用しつつ、廃棄削減で環境貢献ができる。②パージ剤そのものにリサイクル素材を使用することで、お客様にも使用環境で環境貢献に寄与できる。実際には、環境貢献面よりパージ剤そのものの性能が優先されますので、自社評価でベンチマーク製品の性能を上回ることが求められました。

試行錯誤の上開発されたものがプロトタイプGWSです。実際にお客様に使用していただいた評価は高評価と悪評価に2分されました。そこで更に改良を加えて現在のGWSグレードを上市しました。上市当初はGWSワングレードで様々なお客様環境下で使用できることを想定していましたが、そう簡単にはいきませんでした。課題となったのは、オレフィン系樹脂へ置換する際に置換に時間を要する事でした。そこでGWPグレードを用意してこの課題をクリアしました。
2023年3月23日に当社が拠点を構える荒川区で、新製品・新技術大賞の授賞式が開催されました。プラスチック成形機用洗浄剤【ecomaru】は、最優秀賞を頂戴する事ができました。今では国内のお客様に加え、アジア・欧州の海外でも評判となり続々採用していただいております。

現在、新工場ではGWS/GWPグレードの色味改善を図りつつ、第3新グレードの準備を進めています。 社長自ら現場でガラス繊維にまみれて進めています。見学に訪れた方が皆様驚きながら挨拶をされています。 社長に何故現場に入り混んでいるのか訪ねてみました。

「だって、新定番として認知していただくまでは自ら成し遂げないと。」 「現場で何やっているのと笑われてもやりきるよ!お客様と現場重視は会長時代からの当社伝統だから。」

小さな会社ですが、いつか世界にを合言葉にしてグラスウール入り素材にこだわり日々邁進します。
新製品・新技術大賞
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